デジタイゼーションとは?DXの第一段階をやさしく解説

企画・プロジェクト管理
デジタイゼーションとは?ざっくりと3行で
  • デジタイゼーションというのは、紙の書類や手作業といったアナログな情報・工程を、デジタルの形に変換することだよ。
  • 紙の契約書をスキャンしてPDFにする、手書き帳簿をデータ入力する——そんな部分的なデジタル変換が、これにあたる。
  • この言葉を知ると、よく一緒に語られるデジタライゼーションやDXとの違いが、段階として整理できるようになります。

【深掘り】これだけ知ってればOK!

デジタイゼーションとデジタライゼーション。一文字違いで紛らわしいのですが、指している変革の範囲がはっきり異なります。

デジタイゼーションは、アナログな情報やプロセスをデジタル形式へ置き換える、いわば最初のデジタル変換を指します。具体例を挙げれば、紙の書類をスキャンして電子ファイルにする、紙のアンケートを集計データに入力する、アナログ写真をデジタル画像に取り込む。こうした、これまで物理的だったものをデジタルデータに変える行為そのものです。ポイントは、業務のやり方や仕組みを大きく変えるわけではなく、扱う情報や個別の工程をデジタルに乗せ換える、部分的・局所的な変換だという点にあります。

この概念は、二つの先の段階と並べると理解が深まります。アナログをデジタルに変換するのがデジタイゼーション、そのデジタル化を活かして業務プロセス全体を効率化・変革するのがデジタライゼーション、さらにビジネスモデルや組織まで変えるのがDXです。つまりデジタイゼーションは、デジタル変革の三段階のうち最も基礎にあたる入口。データをデジタルにする土台があってこそ、その先の活用や変革が成り立つ、という関係になっています。

紙をPDFにしただけで満足し、そのデータが他で活用されないまま眠っている——デジタイゼーションが目的化したときの典型的な姿です。

たとえば、大量の紙書類をスキャンして電子化しても、ただ保管しているだけでは検索もできず、業務効率はさほど変わりません。デジタイゼーションの真価は、デジタル化したデータをその後どう使うかで決まります。電子化した情報を検索可能にし、他のシステムと連携させ、分析に回す。そうして初めて、次の段階であるデジタライゼーションへつながります。変換すること自体をゴールにせず、デジタル化した先にどんな活用を描くかを意識することが、無駄なデジタル化を防ぐ鍵になります。

よくある誤解

デジタイゼーションとデジタライゼーションは同じという誤解

一文字違いで混同されますが、範囲が異なります。デジタイゼーションは情報や個別工程をデジタルに変換する局所的な行為です。一方デジタライゼーションは、そのデジタル化を活かして業務プロセス全体を変革する、より広い取り組みを指します。前者が部品、後者が仕組み全体のイメージです。

デジタイゼーションさえすればDXになるという思い込み

紙を電子化すればDXが実現する、という認識は飛躍があります。デジタイゼーションはあくまでデジタル変革の入口であり、最も基礎的な段階です。そこからプロセスの変革、さらにビジネスモデルの変革へと進んで初めてDXに到達します。一足飛びにはいかない、と捉えるべきではないでしょうか。

会話での使われ方

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まずは紙の申請書のデジタイゼーションから始めましょう。電子化してデータにすれば、次の工程の自動化につなげられます。

ITコンサルタントが、クライアント企業の担当者に段階的な進め方を説明している場面です。

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書類を全部スキャンしてPDFにしたんですけど、これってもうDXできたって言っていいんですか…?

総務担当の社員が、社内のIT推進担当に素朴な疑問をぶつけているトーンです。

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電子化したデータを死蔵させたくないんです。デジタイゼーションの先の活用まで見据えて、全体設計を相談させてください。

情報システム部門の責任者が、ベンダーとの商談で要望を伝えている場面です。

【まとめ】3つのポイント

  • アナログをデジタルへ:デジタイゼーションとは、紙の書類などアナログな情報や工程をデジタル形式に変換する、局所的な取り組みです。
  • 変革三段階の入口:アナログ変換のデジタイゼーション、プロセス変革のデジタライゼーション、ビジネス変革のDXという段階の最初に位置します。
  • 変換した先の活用が肝:デジタル化しただけで終わらせず、データを検索・連携・分析に活かしてこそ、次の段階の変革につながります。

よくある質問

Q
デジタイゼーションとは具体的に何ですか?
A

紙の書類のスキャン、手書き情報のデータ入力、アナログ写真の取り込みなど、アナログな情報や工程をデジタル形式に変換することです。業務の仕組みを大きく変えるのではなく、扱う情報を部分的にデジタル化する、最初の段階を指します。

Q
デジタイゼーションのメリットは何ですか?
A

情報をデジタル化することで、保管スペースの削減、検索や複製の容易さ、紛失リスクの低下といった利点が得られます。さらに、デジタルになったデータは後で分析や他システムとの連携に活かせるため、その後の業務改善の土台になります。

Q
デジタイゼーションだけでは不十分なのですか?
A

変換しただけで活用されなければ、効果は限定的です。たとえば紙をPDF化して保管するだけでは、業務効率は大きく変わりません。デジタル化したデータを検索可能にし、他工程と連携させるなど、活用してこそ真価を発揮します。

Q
デジタイゼーションとデジタライゼーションとの違いは何ですか?
A

対象の広さが異なります。デジタイゼーションは、情報や個別の工程をデジタルに変換する局所的な行為です。一方デジタライゼーションは、そのデジタル化を活用して業務プロセス全体を効率化・変革する、より広い取り組みを指します。点のデジタル化と、線・面のデジタル活用、という違いです。

【出典】参考URL

経済産業省 DXレポート: デジタイゼーション等の段階的整理 https://www.meti.go.jp/
総務省 情報通信白書: デジタル変革の概念解説 https://www.soumu.go.jp/
IPA 独立行政法人情報処理推進機構: デジタル化推進の指針 https://www.ipa.go.jp/

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