基本情報技術者試験(FE)とは
IT業界へのキャリアチェンジを考えている方や、自身のIT基礎知識を体系的に固めたいエンジニアにとって、基本情報技術者試験は最初に目指すべき資格の一つです。ITの幅広い分野を網羅的に学習することで、その後の専門分野に進むための強固な土台を築けます。この記事では、CBT方式に完全対応した最新の試験情報を基に、最短で合格するための具体的な戦略を徹底解説します。

基本情報技術者試験は、IT業界で働くならぜひ取っておきたい基礎資格ですよね。ここからキャリアがスタートする人も多いはず!
試験の基本情報
基本情報技術者試験(FE)の試験概要は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | 基本情報技術者試験(FE) |
| 実施機関 | 情報処理推進機構(IPA) |
| 試験コード | FE |
| 対象バージョン | CBT方式 (2023年4月以降の試験制度) |
| 試験時間 | 午前試験:90分、午後試験:100分 |
| 問題数 | 午前試験:多肢選択式(四肢択一)60問。午後試験:多肢選択式(四肢択一)5問(問1情報セキュリティは必須。残りの9問から4問選択解答) |
| 合格ライン | 午前・午後ともに100点満点中60点以上 |
| 受験料 | 7,500円(税込) |
| 有効期間 | なし |
| 前提資格 | なし |
| 資格体系 | ITエンジニアを目指す方の登竜門として位置づけられています。IPAのITスキル標準(ITSS)レベル2に相当し、上位資格である応用情報技術者試験(レベル3)へのステップアップに適しています。 |
出題範囲と配点比率
午前試験はテクノロジ系(50%)、マネジメント系(15%)、ストラテジ系(35%)からバランスよく出題されます。午後試験は、情報セキュリティ(必須1問)と、データ構造及びアルゴリズム、プログラミング、ハードウェア・ソフトウェア、データベース、ネットワーク、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略の中から選択する4問で構成されます。特に午後試験の選択問題は、自身の得意分野を見極めることが重要です。
午前試験は、コンピュータシステム、ネットワーク、データベース、セキュリティといった技術要素から、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、企業活動と法務、経営戦略など、幅広い知識が問われます。午後試験は、実務に近い応用的な問題が出題され、特にアルゴリズムやプログラミングに関する問題は配点も高く、論理的思考力が求められます。選択問題では、プログラミング言語(Python, Java, アセンブラ, C言語, 表計算)から1つ選ぶ形式です。
難易度と合格率
基本情報技術者試験は、ITパスポート試験(IPAレベル1)より格段に難易度が高く、ITの基礎から応用まで深い理解が求められます。特に午後試験は、長文読解力と問題解決能力が必要となるため、単なる暗記だけでは通用しません。しかし、しっかりと対策をすれば未経験者でも十分合格可能なレベルとされています。応用情報技術者試験(IPAレベル3)への足がかりとなる、重要なステップです。



CBT方式になってから、自分のペースで受験しやすくなったのは嬉しいポイントですよね。でも、油断せずしっかり対策していきましょう!
受験の流れと準備
申し込み手順
受験申し込みは、試験実施団体であるIPAのWebサイトからプロメトリック社のWebサイトへアクセスし、利用者IDを登録した上で行います。試験会場と日時を選択し、クレジットカード決済またはコンビニ決済で受験料を支払います。希望する会場や日時が埋まることもあるため、早めの予約をおすすめします。
バウチャー・費用のコツ
IPAの試験には、バウチャー制度はありません。受験料は直接プロメトリック社に支払う形となります。割引セールなども特に実施されないため、表示されている正規料金での支払いが必要です。
受験環境の準備
試験は全国のプロメトリック社が運営するテストセンターで実施されます。試験当日は、本人確認書類(運転免許証、パスポートなど顔写真付きのもの)を忘れずに持参してください。試験室には筆記用具や参考書などは持ち込めません。テストセンターで貸与されるホワイトボードとペンを使って計算などを行えます。私物はロッカーに預けることになります。
試験当日の流れ
テストセンター到着後、受付で本人確認と顔写真撮影を行います。荷物をロッカーに預け、試験室に入室します。試験はコンピュータ上で行われ、画面の指示に従って解答を進めます。午前試験と午後試験の間には休憩時間が設けられます。両試験終了後、その場で試験結果レポートが印刷され、合否が判定されます。
不合格時の再受験
不合格となった場合、次回の受験は前回の受験日の翌日から起算して30日(カレンダー日数)を経過しないと予約できません。例えば1月1日に受験した場合、最短で2月1日以降の試験を予約できることになります。
試験中に参照可能なリソース
試験中に参照可能なリソースは一切ありません。すべての問題は、自身の知識と試験中に貸与されるホワイトボードとペンのみで解答する必要があります。
学習方法とおすすめ教材
まずは「キタミ式」や「栢木先生」といった分かりやすい参考書で午前試験の基礎知識をインプットしましょう。その後、並行して「基本情報技術者過去問道場」で過去問演習を繰り返し行い、知識の定着を図ります。特に午後試験対策では、アルゴリズムとプログラミングの問題演習に重点を置き、論理的思考力を養うことが不可欠です。苦手分野はUdemyなどの動画講座も活用し、理解を深めるのが効果的です。最後に、本番を想定した模擬試験で時間配分の練習をしましょう。




午後試験のアルゴリズム問題は特に手ごわいですが、繰り返し過去問を解くことで確実に力がつきます。諦めずに頑張ってください!
おすすめ教材・学習リソース
キタミ式イラストIT塾 基本情報技術者(書籍)
価格帯: 約2,000円〜2,500円 / 学習時間の目安: 60〜80時間 / 対象: IT初学者、文系出身者向け
イラストを多用した解説で、初学者でも理解しやすいのが最大の特徴です。午前試験の広範囲な知識を楽しみながらインプットできます。この一冊で全体の概要を掴み、学習のモチベーションを維持するのに最適です。
栢木先生の基本情報技術者試験対策(書籍)
価格帯: 約2,000円〜2,500円 / 学習時間の目安: 70〜90時間 / 対象: 基礎知識のある初学者、効率的に学びたい人
重要なポイントが簡潔にまとめられており、効率的な学習が可能です。午前・午後両方に対応しており、特に午後のアルゴリズム問題の解説が丁寧で定評があります。過去問演習と組み合わせることで、得点力アップに繋がります。
基本情報技術者過去問道場(Webサイト(無料))
価格帯: 無料 / 学習時間の目安: 制限なし(毎日少しずつ) / 対象: 全レベル(知識定着、実力チェック、苦手克服)
圧倒的な問題数を誇る無料の過去問演習サイトです。CBT方式に合わせた出題形式で、分野別や年度別に演習ができます。解説も充実しており、知識の定着に不可欠です。模擬試験機能も活用し、本番の難易度と時間配分に慣れておきましょう。本番に比べて難易度は同等かやや易しいと感じることもあります。
Udemy 基本情報技術者試験講座(Udemy講座)
価格帯: セール時1,200円〜2,000円(通常数千円〜1万円) / 学習時間の目安: 30〜50時間(動画視聴時間) / 対象: 動画で学びたい初学者、書籍が苦手な人
動画での解説は、書籍だけでは理解しにくい概念も視覚的に捉えやすく、インプットの効率を高めます。特に午後試験のアルゴリズムやプログラミング分野は、動画で動きを見ながら学ぶと理解が深まりやすいです。セール時期を狙って購入するのがおすすめです。
取得するメリットと年収への影響
基本情報技術者試験の取得は、ITの基礎知識を体系的に習得していることの証明となり、未経験からITエンジニアを目指す際の大きな武器となります。転職活動では、学習意欲や向上心をアピールでき、企業からの評価も高まりやすいです。また、資格取得を通じて得た知識は、その後の実務での理解を深め、キャリアアップの土台となるでしょう。
年収レンジは350万円〜600万円(この資格単独ではなく、実務経験や他のスキルと組み合わせた場合)程度が中心帯です。



この資格を持っていると、面接で「ちゃんとITの基礎を勉強してきたんだな」と好印象を持たれやすいですよ。学習の証として強力です!
CBT方式における午後試験の選択戦略と対策
CBT方式に移行したことで、午後試験はプログラミング言語の選択肢(Python, Java, アセンブラ, C言語, 表計算)が増え、より自身の得意分野を活かせるようになりました。特にPythonは初心者にも学習しやすいためおすすめです。また、問1の情報セキュリティ問題は必須解答であるため、ここは確実に得点源としたいところ。残りの4問は、アルゴリズムとプログラミングから1問、データベース・ネットワーク・プロジェクトマネジメントなどから3問を選択するのが一般的な戦略です。過去問を解き、どの分野が自分にとって解きやすいか見極めることが重要です。
関連資格との比較
| 資格名 | この資格との違い | おすすめ |
|---|---|---|
| ITパスポート試験 | ITパスポートはIPAのレベル1資格で、ITの利用者側の基礎知識が問われます。基本情報技術者試験はレベル2で、ITエンジニアとして必要なより専門的な知識と応用力が問われるため、難易度は大きく異なります。費用は同程度です。 | ITパスポートは、IT学習の最初のステップとして最適ですが、ITエンジニアを目指すなら基本情報技術者試験を直接目指すのが効率的です。もしITの知識が全くない場合は、ITパスポートで基礎を固めてから基本情報に挑戦するのも良いでしょう。 |
| 応用情報技術者試験 | 応用情報技術者試験はIPAのレベル3資格で、基本情報技術者試験の上位資格にあたります。出題範囲は似ていますが、より高度な専門知識と、記述式問題による応用力が求められます。費用は同じ7,500円です。 | 基本情報技術者試験に合格した方は、次のステップとして応用情報技術者試験を目指すのが一般的です。基本情報で培った知識を土台に、さらに深く専門性を高めることができます。多くの企業で、応用情報取得者は高く評価されます。 |
| AWS SAA (AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト) | AWS SAAは特定のクラウドプラットフォーム(AWS)に特化した専門資格であり、基本情報技術者試験が問う汎用的なIT基礎知識とは性質が異なります。難易度はAWS SAAの方がやや高いとされていますが、問われるスキルセットが違うため一概には比較できません。受験料はAWS SAAの方が高額です。 | 基本情報技術者試験でITの基礎を固めた後、クラウド分野に進むことを考えているなら、AWS SAAは非常に有効なステップです。クラウド技術は現代のITインフラの根幹をなすため、基本情報と合わせて取得することで、より市場価値の高いエンジニアになれるでしょう。 |




基本情報技術者試験は、ITエンジニアとしての第一歩に最適な資格です。合格に向けて、あなたの学習を全力で応援しています!
よくある質問(FAQ)
-
Q未経験者でも基本情報技術者試験を取得できますか?必要な前提知識は?
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A
はい、未経験者でも取得は十分可能です。特別な前提知識は必要ありませんが、コンピュータの基本的な操作(ファイル作成、Webブラウジングなど)はできた方がスムーズです。IT用語に慣れるところから始め、体系的に学習を進めれば問題ありません。
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Qこの資格だけで転職や年収アップができますか?
-
A
基本情報技術者試験はあくまで基礎知識の証明であり、これだけで高額な年収アップや転職が保証されるわけではありません。しかし、未経験からの転職活動では大きなアピールポイントとなり、実務経験と組み合わせることでキャリアアップに繋がります。取得後も継続的な学習と実務経験を積むことが重要です。
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Q基本情報技術者試験に有効期限や更新の費用はありますか?
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A
基本情報技術者試験に有効期限はありません。一度合格すれば、更新手続きや更新費用は一切不要で、永続的に資格を保持できます。そのため、安心して取得を目指せる資格と言えるでしょう。
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Q他の類似資格(ITパスポート、応用情報技術者試験)との違いは何ですか?
-
A
ITパスポートはITを利用するすべての人を対象とした入門レベル、基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門、応用情報技術者試験はより高度な知識と応用力が求められる上位資格です。それぞれ難易度と対象者が異なりますので、ご自身のITスキルレベルと目標に合わせて選択してください。
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Q実務経験なしで合格するための戦略は?
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A
実務経験がない場合、知識のインプットと過去問演習の反復が特に重要です。参考書で基礎を固めたら、過去問道場などのツールで徹底的に演習を重ねましょう。特に午後試験のアルゴリズムやプログラミング問題は、実際にコードを書く練習や、図解で流れを理解する訓練が効果的です。アウトプット学習を重視してください。
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QCBT方式になって、受験する上で特に注意すべき点は何ですか?
-
A
CBT方式では、解答形式がマークシートからコンピュータ操作に変わります。問題文や選択肢の表示に慣れるため、公式のCBT体験版や過去問道場などで事前にシミュレーションをしておくことをお勧めします。また、試験会場での本人確認が厳格なため、顔写真付きの身分証明書を忘れずに持参してください。
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