フォールアウトレポートとは?ユーザーの離脱ポイントを可視化する分析手法

マーケティング・戦略
フォールアウトレポートとは?ざっくりと3行で
  • 複数ステップから成るプロセス(購入フロー・会員登録・フォーム送信など)で各ステップにおけるユーザーの継続率と離脱率(フォールアウト率)を可視化して離脱ポイントを特定する分析レポートのこと
  • 「どのステップで何%のユーザーが離脱しているか」を把握することで改善効果が最大になる箇所を優先的に特定してCVR(コンバージョン率)改善の施策に集中できる
  • Adobe Analytics・Mixpanel・GA4(Googleアナリティクス4)・Amplitudeなどのアクセス解析ツールに標準搭載されており、ECのカート離脱・SaaSのオンボーディング完了率・申込フォームの完了率改善に活用される

【深掘り】これだけ知ってればOK!

フォールアウトレポートの読み方を理解しよう。例えば商品購入フローが「商品詳細→カート追加→配送先入力→支払い情報入力→注文確認→購入完了」という6ステップの場合、各ステップの通過率を可視化する。仮にカート追加→配送先入力で50%が離脱しているならその画面に大きな改善機会がある。全体のCVRを1%改善するより、離脱率が最も高いステップを5%改善する方が成果が大きい場合が多い。

フォールアウトレポートとファネル分析(ファネルレポート)の関係を整理しよう。ファネル分析:各ステップを通過したユーザー数・割合を漏斗(ファネル)型のグラフで可視化する。フォールアウトレポートと同義で使われることが多い。フォールアウトレポート:Adobe Analyticsで使われる呼称で、必ずしも順番通りに全ステップを踏まなくてもよい柔軟なパスの分析が特徴だ。

GA4でのフォールアウト分析として「探索」機能のファネル探索がある。GA4の探索機能でファネル探索を選択してステップを定義することで各ステップの完了率・離脱率を可視化できる。また「パス探索」ではユーザーが実際にたどったパスを可視化でき、想定外の離脱経路の発見に役立つ。

フォールアウトレポートで離脱ポイントを発見した後の改善施策として、離脱ページへのヒートマップ分析(Hotjar・MouseFlow)と組み合わせることが効果的だ。どこがクリックされている・スクロールがどこで止まっている・フォームのどの項目で離脱しているかをヒートマップで確認することで、離脱の具体的な原因を特定してピンポイントの改善が可能になる。

フォールアウトレポートを使った改善のPDCAサイクルを理解しよう。①フォールアウトレポートで離脱率が最も高いステップを特定②ヒートマップ・ユーザーインタビューで離脱原因を仮説立て③A/Bテストで改善案を検証④効果が確認できたら本番適用⑤再度フォールアウトレポートで効果を確認。このサイクルを繰り返してCVR改善を積み重ねることがプロダクトグロースの基本的なアプローチだ。

よくある誤解

フォールアウトレポートはECサイトにしか使えないと思っている

フォールアウトレポートはECの購入フローだけでなく会員登録・SaaSのオンボーディング・問い合わせフォーム・ローン申込・保険加入など複数ステップが存在する全てのプロセスに適用できる汎用的な分析手法だ。

フォールアウトレポートを見るだけで改善策が分かると思っている

フォールアウトレポートは「どこで離脱しているか」を示すが「なぜ離脱しているか」は別途ヒートマップ・ユーザーインタビュー・A/Bテストで調査する必要がある。フォールアウトレポートは改善優先度を決めるための入口で、具体的な原因究明は定性・定量の複数手法を組み合わせることが重要だ。

会話での使われ方

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カートから配送先入力への離脱率が60%もあります。フォールアウトレポートでこのステップが最大のボトルネックと判明したのでヒートマップで原因を調べましょう。

ECサイトの改善担当者がフォールアウトレポートで最大の離脱ポイントを発見してヒートマップ分析に進む場面。

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SaaSのオンボーディング完了率が30%しかありません。フォールアウトレポートでどのステップで詰まっているかを確認して改善優先度を決めましょう。

カスタマーサクセス担当者がオンボーディングプロセスの改善にフォールアウトレポートを活用している場面。

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GA4のファネル探索で問い合わせフォームの各ステップの離脱率を可視化しました。名前と電話番号の入力画面で40%離脱していますね。

Webアナリストがフォールアウトレポートの結果をチームに共有して改善箇所を特定している場面。

【まとめ】3つのポイント

  • 複数ステップのプロセスで各ステップの離脱率を可視化して改善優先度を特定:全体のCVR改善よりも離脱率が最も高い1つのステップを集中改善する方が効果が大きい場合が多いためフォールアウトレポートで改善効果が最大になるポイントを特定することが重要だ
  • ヒートマップ・ユーザーインタビューと組み合わせて離脱原因を特定:フォールアウトレポートはどこで離脱しているかを示すがなぜ離脱しているかはヒートマップや定性調査で別途確認することで具体的な改善施策につなげられる
  • GA4のファネル探索・パス探索で購入フローやフォームの離脱を可視化:GA4の探索機能でファネル探索を設定することで各ステップの離脱率をコストゼロで可視化でき、パス探索で想定外の離脱経路も発見できる

よくある質問

Q
GA4でフォールアウトレポート(ファネル探索)はどうやって設定しますか?
A

GA4の左メニューから「探索」→「ファネル探索」を選択します。分析したいステップ(ページURL・イベント名)を1〜10ステップ定義することで各ステップの完了率・離脱率が可視化されます。

Q
フォールアウトレポートとコホート分析はどう違いますか?
A

フォールアウトレポートは特定のプロセス(購入フローなど)の各ステップでの離脱率を分析します。コホート分析は特定の時期に獲得したユーザーグループの行動を時系列で追跡します。

Q
カート離脱率を下げる典型的な改善策は何ですか?
A

強制会員登録の廃止(ゲスト購入の導入)・配送料の明確化(合計金額の早期表示)・スマホでのフォーム入力の簡略化・決済手段の追加(後払い・分割・スマホ決済)・セキュリティバッジの表示が主要な改善策です。

Q
フォールアウトレポートを見る適切な頻度はどのくらいですか?
A

継続的な改善を行う場合は週次での確認が基本です。A/Bテスト実施中はテスト期間終了後に必ず確認します。大きなUI変更やキャンペーン実施の前後には必ず比較確認することをお勧めします。

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【出典】参考URL

https://support.google.com/analytics/answer/9328219?hl=ja :GA4のファネル探索の公式ドキュメント
https://amplitude.com/blog/funnel-analysis :AmplitudeによるファネルAnalysisの解説
https://mixpanel.com/blog/funnel-analysis/ :MixpanelによるFunnel分析の解説

コメント

「IT用語、難しすぎて心が折れそう……」という方のための、ハードル低めな用語辞典です。

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