- Network Attached Storageの略(読み:ナス)。ネットワークに直接接続して複数のデバイスからアクセスできるストレージ装置だ
- チームのファイル共有・バックアップ先・メディアサーバーとして活用でき、LANに接続された全デバイスが同じファイルにアクセス可能になる
- 家庭用から中小企業向けまで幅広い製品があり、SynologyやQNAPが定番ブランド。社内のDropbox的な使い方から、カメラの録画先まで用途は多彩だ
【深掘り】これだけ知ってればOK!
NASが選ばれる最大の理由の一つがデータの完全な自社管理だ。クラウドストレージは便利だが、データが海外のサーバーに保存される・サービス終了リスクがある・大容量になると費用がかさむという課題がある。NASはこれらの課題をすべて回避しながらファイル共有の利便性を提供できる。
NASのもう一つの重要な用途がバックアップ先だ。PCやサーバーのデータを定期的にNASに自動バックアップする構成は、中小企業のデータ保護の基本形となっている。RAIDを内蔵したNASを使えば、NAS自体のHDD故障に対する耐障害性も確保できる。
クラウドの普及でNASの役割が変わってきている部分もある。最新のNASはパブリッククラウドとの同期機能を持ち、ローカルNASの内容をAWSやGoogleドライブに自動でバックアップするハイブリッドストレージとして使われる場面も増えている。純粋なローカルストレージではなく、クラウドへの橋渡し役としての活用が広がりつつある。
よくある誤解
NASはSANとは異なる
NASはファイルレベルでのアクセスを提供し、通常のLANで使用する。SANはブロックレベルのアクセスを提供し、専用の高速ネットワークを使う。どちらもネットワーク接続のストレージだが、技術的な仕組みとユースケースが根本的に異なる。
NASのRAIDはバックアップの代わりにならない
RAIDを搭載したNASはディスク故障に耐えられるが、誤削除・ランサムウェア・NAS本体の故障・火災からはデータを守れない。NASへのバックアップ+クラウドへの2次バックアップを組み合わせることが安全なデータ保護の基本だ。
会話での使われ方

部門のファイルサーバー、クラウドに移すか社内NASのままにするか迷ってます。機密情報が多いので外に出したくないんですよね。
情シスの担当者がインフラ選定に悩んでいる場面。NASを維持するかクラウドに移行するかは多くの企業で議論になるトピックだ。




自宅のNASにTimeMachineでMacのバックアップ取ってます。容量4TBで十分すぎますし、月額費用もかかりません。
エンジニアが個人的なデータ管理方法を同僚に紹介している場面。




NASのファームウェア更新してますか?古いバージョンで脆弱性があって、外部公開していたNASが侵害されたニュースがありましたよ。
セキュリティ担当者がチームメンバーに注意喚起している場面。
【まとめ】3つのポイント
- 「自分たちだけのプライベートクラウドストレージ」:NASはLANに接続した全デバイスが使えるファイル共有サーバーで、クラウドの利便性をローカル環境で実現する装置だ
- バックアップ先としての活用が中小企業の定番:RAID内蔵のNASにPCやサーバーのデータを自動バックアップする構成は、コストと信頼性のバランスが良い実用的なデータ保護策だ
- セキュリティ設定の甘さが最大のリスク:デフォルトパスワードの変更・ファームウェアの定期更新・外部アクセスはVPN経由のみに限定することがNAS運用の最低限のセキュリティだ
よくある質問
- QNASの代表的なメーカーは何ですか?
- A
SynologyとQNAPが世界シェアで双璧をなす代表的なNASメーカーです。Synologyは使いやすいUIと豊富なアプリで評価が高く、QNAPはカスタマイズ性と拡張性に優れています。企業向けではNetAppやEMC(Dell)も広く使われています。
- Q家庭でNASを使うメリットは何ですか?
- A
スマートフォンの写真・動画をWi-Fi経由で自動バックアップできる・家族全員がどのデバイスからでもファイルにアクセスできる・月額費用なしで大容量ストレージを持てるといったメリットがあります。外出先からのアクセスも専用アプリで可能です。
- QNASとUSB外付けHDDの違いは何ですか?
- A
USB外付けHDDは1台のPCに接続して使うローカルストレージです。NASはネットワーク接続でLAN上の全デバイスから同時アクセスできます。バックアップ先として両方使うのが理想で、NASをメインのバックアップ先・USB HDDをNASの2次バックアップとする構成がよく採用されます。
- QNASとSANの違いは何ですか?
- A
NASはファイルシステムレベルのアクセスを提供し、通常のLAN上で動作します。SANはブロックレベルのアクセスを専用の高速ネットワーク(ファイバーチャネルなど)で提供します。NASはファイル共有向け、SANはデータベースや大規模ストレージ向けです。
この用語と一緒に知っておきたい用語
| 用語 | この記事との関連 |
|---|---|
| バックアップ | 次のステップとしてバックアップを学ぶと知識が広がります。データの複製を別の場所に保管し、障害・誤削除・ランサムウェアなどのトラブルに備える仕組みおよびその行為のこと |
| ストレージ | ストレージとの関係を知ると全体像がつかみやすくなります。データを永続的に保存・記憶するための装置や仕組みの総称。記憶媒体・記憶装置とも呼ばれ、電源を切ってもデータが消えない永続的な記憶領域を指す |
| データ | 本記事のテーマと実務上セットで使われることが多い用語です。コンピュータが処理する数値や文字、画像といった事実や資料そのもの、それがデータだ |
| ネットワーク | ネットワークは関連分野でよく登場する重要キーワードです。複数のコンピュータや機器を結び、互いにデータをやり取りできるようにした網、それがネットワークだ |
| サーバー | サーバーを押さえると本記事の理解がさらに深まります。ネットワークを通じて情報やサービスを提供する側のコンピューターのこと。レストランで料理を運んでくれる給仕係(server)をイメージするとわかりやすいよ |
【出典】参考URL
https://it-notes.stylemap.co.jp/infrastructure/scalability%E2%86%92-a-comprehensive-guide-to-it-terminology/ :NASとストレージの関連
https://e-words.jp/w/SLA.html :ストレージ関連用語の説明


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