- Recency(最近いつ買ったか)・Frequency(どのくらい頻繁に買うか)・Monetary(どのくらいの金額を使うか)の3指標で顧客をスコアリング・セグメント分類するマーケティング分析手法のこと
- 全顧客に同じアプローチをするのではなく優良顧客・離脱リスク顧客・休眠顧客・新規顧客など各セグメントに最適化された施策を実施することで費用対効果の高いCRMを実現する
- ECサイト・小売業・SaaS・サブスクリプションサービスなどで顧客のLTV(生涯価値)を最大化するためのCRM施策の基盤として広く活用されており、Pythonやデータ分析ツールで比較的簡単に実装できる
【深掘り】これだけ知ってればOK!
RFMスコアで生まれる代表的な顧客セグメントを理解しよう。VIP顧客(R高・F高・M高):最近・頻繁に・高額を購入している最優良顧客。ロイヤルティプログラムで維持する。離脱リスク顧客(R低・F高・M高):以前は頻繁に買っていたが最近購買がない顧客。ウィンバック(再活性化)キャンペーンが有効。新規顧客(R高・F低・M低):最近初めて購入した顧客。2回目の購買を促す施策が重要。休眠顧客(R低・F低・M低):長期間購買がない顧客。特別なオファーで再活性化を試みる。
RFM分析のPythonでの実装を理解しよう。pandasを使えばRFM分析は比較的簡単に実装できる。①購買データをデータフレームに読み込む。②顧客ごとに最終購買日(Recency)・購買回数(Frequency)・購買金額合計(Monetary)を集計する。③各指標を1〜5点でスコアリングする(qcut関数が便利)。④RFMスコアを組み合わせてセグメントラベルを付与する。
RFM分析の発展形として、SaaSではRFMをアレンジした「エンゲージメントスコア」が活用される。R(最終ログイン日)・F(ログイン頻度・機能使用頻度)・M(プランのアップグレード・追加購入)というSaaS特有の行動指標でスコアリングして解約リスクが高い顧客(エンゲージメントが低い顧客)を早期に特定してカスタマーサクセスチームが介入するという活用が代表的だ。
よくある誤解
RFM分析は売上が高い顧客(Mが高い)を優先すればよいと思っている
Mが高くてもRが低い(最近購買していない)顧客は離脱リスクが高い。最近購買していて頻繁に利用しているVIP顧客(R・F・M全て高い)を最優先にして、次にRが低い離脱リスク顧客への再活性化施策を打つというRFMの3指標を組み合わせた判断が重要だ。
RFM分析は大企業にしかできないと思っている
数百件のデータがあれば小規模なECサイト・小売店でもRFM分析は実施できる。Excelでも基本的なRFM分析は可能で、PythonのpandasやGoogle Looker Studioなどのビジュアル分析ツールを使えば中小企業でも実装しやすい。
会話での使われ方

RFM分析でVIP顧客が全体の8%しかいないのに売上の45%を占めていることが分かりました。この層に対して先行セールへの招待などロイヤルティ施策を集中しましょう。
データアナリストがRFM分析でVIP顧客の売上貢献の高さを発見してCRM施策の優先順位付けを提案している場面。




離脱リスクセグメント(以前よく購入していたが最近購買がない)に絞ってウィンバックメールを送ったら、15%が3ヶ月以内に再購買しました。RFMで絞り込んだことで施策の精度が上がりました。
ECマーケターがRFMセグメントに基づくウィンバックキャンペーンの成果を報告している場面。




SaaSの解約予測にRFMを応用しました。最終ログイン日・機能使用頻度・プランのアップグレード履歴でスコアリングして、スコアが低い顧客にカスタマーサクセスチームが先回りして介入する仕組みにしました。
SaaSのカスタマーサクセス担当者がRFM応用の解約予測モデルの活用を説明している場面。
【まとめ】3つのポイント
- 最終購買日・購買頻度・購買金額の3指標で顧客をスコアリング・セグメント分類する手法:全顧客に同じアプローチをするのではなくVIP顧客・離脱リスク顧客・新規顧客・休眠顧客という各セグメントに最適化された施策を実施することで費用対効果の高いCRMを実現できる
- Mが高い顧客よりRとF両方が高いVIP顧客を最優先に維持・育成する:購買金額が高くても最近購買していない顧客は離脱リスクが高いため最近・頻繁に・高額を使うVIP顧客(R・F・M全て高い)を最優先にしてロイヤルティプログラムで維持することが収益最大化の鍵だ
- SaaSではログイン頻度・機能使用頻度でRFMをアレンジして解約リスク顧客を早期発見:SaaS特有の行動指標(最終ログイン日・機能使用頻度・プランアップグレード)でエンゲージメントスコアを設計してスコアが低い解約リスク顧客にカスタマーサクセスチームが先回り介入することでチャーンレートを低減できる
よくある質問
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QRFM分析はExcelでもできますか?
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A
はい。購買データがあればExcelのピボットテーブルとVLOOKUPを使って基本的なRFM分析が可能です。より本格的な実装はPythonのpandasやTableau・Looker Studioなどのビジュアル分析ツールを使うと効率的です。
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QRFMスコアはどのように付ければいいですか?
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A
各指標を5段階評価(1〜5点)にする場合、Rは日数が短いほど高スコア・FとMは多いほど高スコアとします。pandasのqcut関数を使えば各指標を等分位数でスコアリングできます。
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QRFMとデシル分析はどう違いますか?
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A
デシル分析は購買金額の上位から10等分(デシル)にするシンプルな手法です。RFM分析はR・F・Mの3軸で分類するより詳細なセグメンテーションが可能です。
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Q何件のデータがあればRFM分析が有効ですか?
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A
データ量に応じてスコアリングの精度が変わりますが、数百件のデータがあれば基本的なセグメント分類は可能です。数万件以上あれば5段階スコアの精度が高まります。
【出典】参考URL
https://scikit-learn.org/stable/modules/clustering.html :scikit-learnのクラスタリングドキュメント(RFMクラスタリングへの応用)
https://www.kaonavi.jp/dictionary/rfm/ :カオナビ「RFM分析とは」




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