ポジショニングとは?競合との差別化を明確にして顧客の頭の中に位置を確立する

マーケティング・戦略
ポジショニングとは?ざっくりと3行で
  • 競合他社との差別化ポイントを明確にしてターゲット顧客の認識・記憶の中に自社製品・サービスの独自の位置づけ(ポジション)を確立するマーケティング戦略のこと
  • 「このブランドは〇〇といえばこれ」という顧客の頭の中のイメージを作ることで価格競争に巻き込まれずに差別化された市場での優位性を長期的に維持できる
  • STP分析(Segmentation・Targeting・Positioning)の3番目のステップに位置づけられ、セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニングという流れで戦略が決まる

【深掘り】これだけ知ってればOK!

ポジショニングの代表的な手法:ポジショニングマップ(知覚マップ)(2つの軸で競合製品と自社製品の位置を図示して「空白地帯」を発見する)・ポジショニングステートメント(「[ターゲット]に向けて、[製品・サービス]は[カテゴリ]の中で[差別化ポイント]を提供する。なぜなら[根拠]だから」という形式で自社のポジショニングを言語化する)。

ポジショニングの成功例:スターバックス(「第三の場所」という体験でポジショニング)・ボルボ(「安全性といえばボルボ」という一点突破)・iPhone(スマートフォンを「電話」ではなく「インターネットデバイス」として再定義)。共通しているのは機能的な差別化だけでなく「ブランドが顧客の頭の中でどう認識されるか」というイメージを設計した点だ。

デジタル・SaaS製品のポジショニングでは「カテゴリーキング(カテゴリーの第一位として認識される)」という概念が重要だ。Google(検索)・Slack(チームコミュニケーション)・Zoom(ビデオ会議)のように、カテゴリ名とブランド名が同義になるほどの強いポジショニングは、市場のシェアと収益性を独占する効果がある。

ポジショニングで注意すべき「過剰なポジショニング(Overpositioned)」という失敗がある。差別化にこだわりすぎてターゲット顧客が狭くなりすぎることだ。また市場の変化・競合の動き・自社の強みの変化に応じてポジショニングを再定義すること(リポジショニング)も重要だ。

ポジショニングを実効性のあるものにするためには社内の全ての部門がポジショニングを理解して一貫した行動をとることが重要だ。プロダクト開発・営業・マーケティング・カスタマーサービスが全て同じポジショニングコンセプトに基づいて動くことで顧客に届くメッセージが統一されてブランドが強化される。

よくある誤解

ポジショニングは一度決めたら変えられないと思っている

市場の変化・競合の動き・自社の強みの変化に応じてポジショニングを再定義することが重要だ。これを「リポジショニング」と呼ぶ。AppleがiPodの「音楽プレーヤー」からiPhoneの「インターネットデバイス」へのリポジショニングは成功例だ。

ポジショニングマップは2軸で表現すれば十分だと思っている

2軸のポジショニングマップは分かりやすいが過度に単純化してしまう場合がある。顧客インタビューやアンケートで顧客が実際に使っている評価軸を特定することが重要だ。

会話での使われ方

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ポジショニングマップを作りました。価格と品質の2軸で見ると、高品質×低価格の空白地帯があります。そこを狙うポジショニングを検討しましょう。

マーケティング担当者がポジショニングマップで発見した市場の空白地帯をチームに共有している場面。

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このSaaS、「中小企業向けの簡単に使えるCRM」というポジショニングでSalesforceとの差別化を図っています。大企業向けの複雑さを排除した点が強みです。

プロダクトマネージャーが競合との差別化ポイントを明確にしたポジショニング戦略を説明している場面。

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STPのPはポジショニングです。ターゲット(T)が決まったら、そのターゲットの頭の中でどう見られたいかを決めるのがポジショニングです。

マーケティング講師がSTP分析のポジショニングを説明している場面。

【まとめ】3つのポイント

  • 競合の中で独自の位置づけを顧客の頭の中に確立するマーケティング戦略:価格競争に巻き込まれずに差別化されたポジションを持つことで長期的な市場での優位性を確立できる
  • ポジショニングマップで空白地帯を発見してポジショニングステートメントで言語化する:2軸のマップで競合との位置関係を可視化し誰もいない空白地帯を発見してその地位を獲得するためのポジショニングを明確に言語化することが戦略立案の第一歩だ
  • STP(セグメンテーション→ターゲティング→ポジショニング)の流れで戦略を構築する:市場を細分化してどのセグメントを狙うかを決めてからそのターゲット顧客の頭の中でどう見られるかを設計するというSTPの順序がマーケティング戦略の基本的な構造だ

よくある質問

Q
ポジショニングマップとは何ですか?
A

2つの軸(価格×品質など)を使って競合製品と自社製品の市場での位置を図示したものです。空白地帯(競合がいないポジション)を発見するツールとして使われます。

Q
ポジショニングステートメントとはどんなものですか?
A

「[ターゲット]に向けて、[製品・サービス]は[カテゴリ]の中で[差別化ポイント]を提供する。なぜなら[根拠]だから」という形式で自社のポジショニングを1〜2文で言語化したものです。

Q
STPのS・T・Pとはそれぞれ何ですか?
A

S(Segmentation)は市場を顧客の特性で細分化すること、T(Targeting)は狙うセグメントを選択すること、P(Positioning)はそのターゲット顧客の頭の中での位置づけを設計することです。

Q
リポジショニングとは何ですか?
A

既存の製品・ブランドの市場での位置づけを意図的に変更することです。AppleがiPodの音楽プレーヤーからiPhoneのインターネットデバイスへ転換したことが有名な成功例です。

【出典】参考URL

https://www.kotler.jp/ :コトラー(マーケティングの神様)の公式サイト
https://www.kaonavi.jp/dictionary/positioning/ :カオナビ「ポジショニングとは」
https://e-words.jp/w/%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0.html :IT用語辞典「ポジショニング」

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「IT用語、難しすぎて心が折れそう……」という方のための、ハードル低めな用語辞典です。

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