ざっくりとアクセシビリティ
- 全ての人が利用できる状態
- 障害の有無に関わらず情報へのアクセス可能性
- ユーザーフレンドリーなデザインや設定
Accessibility(アクセシビリティの英語表記)=アクセス可能性
アクセシビリティとは全ての人が情報やサービスに容易にアクセスできること。
アクセシビリティとは
アクセシビリティとは、全ての人が情報やサービスに容易にアクセスできることを指す。言い換えると、物事が使用しやすく、理解しやすい状態にすることだ。
これは、視覚や聴覚などの障害がある人々だけでなく、高齢者やIT初心者でも使いやすいようにすることも含む。具体的な例としては、Webサイトで字の大きさを調整できる機能や、音声読み上げ機能などがある。
こうした取り組みにより、どんな人も情報に自由にアクセスできる社会を実現する。だからこそ、アクセシビリティは非常に重要な概念なのだ。
使用する職種
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトを全てのユーザーが使いやすいようにデザインするために、アクセシビリティを考慮する。これには、色彩の選択、フォントサイズ、画像の代替テキストの提供などが含まれる。
ソフトウェア開発者
ソフトウェア開発者は、アプリケーションが全てのユーザーにとって使いやすいように、アクセシビリティを重視して開発する。具体的には、音声認識機能や字幕など、多様なユーザーニーズに対応するための機能を組み込む。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、チームがアクセシビリティを考慮した製品を作成するための計画と管理を行う。そのために、プロジェクトの初期段階からアクセシビリティの重要性をチームに伝え、その規準を設ける。
アクセシビリティの特徴は全てのユーザーが情報に容易にアクセスできることです。
有名な企業や製品、サービス
Apple
Appleは、視覚や聴覚障害を持つユーザーも操作できるような機能を持つ製品を提供している。例えば、iPhoneには文字を音声で読み上げる「VoiceOver」や、聴覚障害者向けに字幕や視覚的な通知を提供する「聴覚」機能などがある。
Googleは、Webのアクセシビリティ向上を目指して、各種ツールを提供している。例えば、「Google Accessibility」では、視覚や聴覚障害者向けの機能を持つ製品や、Web開発者向けのアクセシビリティガイドラインを提供している。
Microsoft
Microsoftは、製品とサービス全体でアクセシビリティを重視している。例えば、「Windows 10」では視覚や聴覚障害者向けに字幕や音声読み上げ機能、高コントラストモードなど、アクセシビリティ機能が豊富に取り揃えられている。
大まかな手順
アクセシビリティの認識と理解
まずアクセシビリティの意義と重要性を理解する。それは全てのユーザーが情報に容易にアクセスできる環境を作ることを意味する。
アクセシビリティの基準設定
WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)などの公認ガイドラインを参照し、適用する基準を設定する。
アクセシビリティの実装
サイトの設計やコーディングの段階からアクセシビリティを考慮に入れる。例えば、画像には代替テキストを、動画には字幕や音声解説を設定する。
アクセシビリティの評価
アクセシビリティ評価ツールを使って、サイトのアクセシビリティを評価・改善する。
アクセシビリティの維持と更新
テクノロジーの進化やユーザーニーズの変化に合わせて、アクセシビリティの評価と改善を続ける。
類似語
ユーザビリティ(Usability)
ユーザビリティは製品やサービスがユーザーにとって使いやすいかどうかを指す。しかし、アクセシビリティは全てのユーザーが等しくアクセスできるかどうかを重視する点で異なる。
インクルーシブデザイン(Inclusive Design)
インクルーシブデザインは最も多様なユーザーを包括するデザインを目指す。アクセシビリティはその一部とも言える。
反対語
不便さ
不便さはアクセシビリティの反対語であり、情報やサービスへのアクセスが困難または不可能である状態を指します。
障壁
障壁は物理的なものだけでなく、情報へのアクセスを阻害する何らかの要素を指します。これはアクセシビリティの反対概念であり、アクセシビリティが高いほど障壁は少なくなります。
排他性
排他性は特定のグループまたは個人だけが利用できる状態を指し、これはアクセシビリティの反対概念であり、アクセシビリティが高いほど排他性は低下します。
会話の例文
Webサイトを設計する際の会議
Q.「Webサイトのアクセシビリティはどのように確保しますか?」
A.「色覚障害者向けに色のコントラストを調整したり、スクリーンリーダーに適したテキストを提供するなどの手段を取ります。」
新製品の開発ミーティング
Q.「この新製品は視覚障害者でも使用可能ですか?」
A.「はい、視覚障害者向けの機能として音声ガイダンスが備わっています。」
アプリ開発のレビューミーティング
Q.「このアプリは聴覚障害者にも配慮していますか?」
A.「もちろんです。重要な音声情報はすべて視覚的なシグナルに変換され、利用者に伝えられます。」
使用時の注意点
アクセシビリティを実現する時の注意点は、対象となるユーザーの多様性を理解することである。なぜならば、利用者の能力や状況は一様ではなく、それぞれ異なるニーズと制約を持っているからだ。
例えば、視覚障害者に対してはスクリーンリーダーの対応が必要であるが、同時に色覚異常者に対する配色の考慮も必要となる。
そして、聴覚障害者や運動障害者に対する配慮も忘れてはならない。だから、アクセシビリティを確保するためには全てのユーザーの多様なニーズを理解し、それに対応した設計を行うことが重要である。
アクセシビリティ、全ての人が平等に情報に触れられる世界
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