ざっくりとインシデント
- 異常事態や問題を示すIT用語
- システム運用上のトラブルを指す
- 適切な対応を要する事象の意味
インシデント(Incident)=事故、出来事
インシデントとは、ITシステムで起こる問題や異常のことです。
インシデントとは
インシデントとはITシステムで起こる問題や異常のことを指します。なぜなら、ITシステムは一部でも正常に動作しないと、全体の機能を発揮できないからです。
例えば、あるWebサイトのログイン機能が利用できなくなると、それはインシデントとなります。これは利用者がサービスを完全に利用できない状態になるからです。そ
れゆえ、インシデントの発生は、迅速かつ適切な対応を必要とします。
使用する職種
システムエンジニア
システムエンジニアは、システム全体の安定運用のために、インシデントを特定し、原因を分析して対処します。
ネットワークエンジニア
ネットワークエンジニアは、ネットワークに関するインシデント(例:通信障害)を解決し、ネットワークの品質を維持します。
ITサポートスタッフ
ITサポートスタッフは、エンドユーザーからの問い合わせや報告に基づいてインシデントを特定し、解決に向けてエンジニアと協力します。
インシデントはITシステムで異常が発生したときに用いられます。
有名な企業や製品、サービス
Amazon Web Services(AWS)
クラウドサービスの大手、AWSは、サービスに障害が発生した場合(インシデント発生時)に、迅速に対応・修正し、ユーザーへの影響を最小限に抑えます。
Microsoft
Microsoftは、Office 365やAzureなどのサービスでインシデントが発生した際に、速やかに対策を実施し、ユーザーへの影響を抑えます。
Googleは、Google Cloud Platform(GCP)などのサービスでインシデントが発生した場合、迅速な対応と情報公開を行います。
類似語
トラブル
トラブルはインシデントと同様に、システム上の問題を指す言葉ですが、インシデントよりも広範に用いられます。
障害
障害はシステムやネットワークが正常に動作しない状態を指し、インシデントの一種とも言えます。
アウトエイジ
アウトエイジはシステムが停止する事態を指す専門用語で、重大なインシデントの一種と考えられます。
反対語
正常動作
正常動作は、システムが計画通りに機能している状態を示す言葉で、インシデント(異常動作)とは対照的な概念です。
会話の例文
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システムトラブルが起きたとき
Q.「システムがダウンしたんだけど、これってインシデント?」
A.「はい、それはシステムの異常なので、インシデントと言えます。」 -
システムの異常を通知するとき
Q.「システムの調子がおかしいんだけど、どう報告したらいい?」
A.「それはインシデントとして報告しましょう。問題の詳細や発生時刻、影響範囲などを明記してください。」 -
インシデント対応を評価するとき
Q.「先日のシステム障害、インシデント対応は上手くいったの?」
A.「はい、迅速に原因を特定し、修正を行ったため、大きな影響は防げました。」
使用時の注意点
インシデントを使用する時の注意点はその対応速度である。なぜならインシデントの発生はシステムの問題を示し、そのまま放置すればビジネスに悪影響を及ぼす可能性があるからだ。
例えば、Webサイトの障害が発生したとき、すぐに修正しなければ訪問者は他のサイトへ移動してしまい、その結果、売上に影響が出るかもしれない。
そして、インシデントの対応はただ問題を解決するだけでなく、その原因を明らかにし、再発防止策を立てることも重要だ。だから、インシデント対応は迅速さとともに、的確さも求められるのだ。
インシデントはビジネス上のリスクだが、正確な分析と対策でそのリスクを管理することができる。
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