プリペアドステートメントとは?コードの簡略化とセキュリティの強化へ

ざっくりと

プリペアドステートメントとは事前に設定したSQL文です。

概要説明

プリペアドステートメントとは事前に用意したSQL文のことである。なぜならば、これを使うことで同じ構造のクエリを繰り返し実行できるからだ。

例えば、ユーザー情報の一覧を取得する際に毎回SQL文を作成するのではなく、事前に用意したものを使う。そして、これによりコードがシンプルになり、ミスを減らせる。

つまり、効率的なデータベース操作が可能になる。だから、多くの開発者が使う。

プリペアドステートメントのコード例

以下はプリペアドステートメント、バインド変数、そして通常のクエリの3つの方法を示すシンプルな例。これはPHPとMySQLを使用した例だが、他のプログラミング言語やデータベースでも同様の考え方が適用できる。

通常のクエリ

$name = "John";
$sql = "SELECT * FROM users WHERE name = '$name'";
$result = $conn->query($sql);

バインド変数

$name = "John";
$sql = "SELECT * FROM users WHERE name = :name";
$result = $conn->query($sql, array(':name' => $name));

プリペアドステートメントとバインド変数

$name = "John";
$stmt = $conn->prepare("SELECT * FROM users WHERE name = ?");
$stmt->bind_param("s", $name);  // "s" は文字列を示す
$stmt->execute();
$result = $stmt->get_result();

SQL文とデータが別々に送信されるため、SQLインジェクションのリスクを軽減できる。また、bind_param関数を使用して変数をバインドしている。

通常のクエリは直接変数をSQL文に埋め込んでおり、これはSQLインジェクションのリスクが高いため使用すべきではありません。プリペアドステートメントとバインド変数を使用する方法は、このリスクを軽減し、より安全な方法です。

職業職種

  • データベース管理者
    データベース管理者は、データベースのパフォーマンスを向上させるためにプリペアドステートメントを使う。なぜなら、効率的なクエリの実行ができるからだ。例えば、大量のデータを扱うシステムの際に。
  • Web開発者
    Web開発者は、サイトのセキュリティを高めるためにプリペアドステートメントを採用する。なぜなら、SQLインジェクションのリスクを減らす効果があるからだ。例えば、ログイン機能の実装時に。
  • システムエンジニア
    システムエンジニアは、システムの維持・運用の際に、メンテナンスの効率を上げる目的でプリペアドステートメントを利用する。なぜなら、コードの変更や追加が容易になるからだ。例えば、機能追加や改修の際に。

プリペアドステートメントは、名前の由来は「prepare」(準備する)と「statement」(声明・文)を組み合わせたものです。

手順例

以下は、プリペアドステートメントの使用手順です。
  1. SQL文の準備
    まず、静的プレースホルダを含むSQL文を準備する。この時点では、具体的な値は入れないで、位置を確保するだけ。
  2. プリペアドステートメントの作成
    次に、準備したSQL文からプリペアドステートメントを作成する。これにより、クエリの基本構造が固定される。
  3. 値のバインド
    プリペアドステートメントに、具体的な値をバインド(結びつけ)する。これで、実際に実行する際のパラメータがセットされる。
  4. クエリの実行
    プリペアドステートメントを使ってクエリを実行する。この際、先ほどバインドした値が使用される。
  5. 結果の取得
    クエリの実行結果を取得する。これにより、データベースからの情報を手に入れることができる。

類似語

  • バインド変数
    バインド変数は、SQL文内で値の代わりに使用する変数である。なぜなら、プリペアドステートメントと同じく、SQLインジェクション対策として使われるため。例えば、`:name`や`?`といった形で表現される。
  • 静的クエリ
    静的クエリは、プリペアドステートメントと似て、あらかじめ定義されたSQL文を指す。なぜなら、プリペアドステートメントも静的なクエリの一種として考えられるため。ただし、プリペアドステートメントは値を後からバインドする点で特徴がある。
  • パラメータ化クエリ
    パラメータ化クエリは、外部からの入力値をそのままクエリに組み込むのではなく、パラメータとして扱う方法。なぜなら、SQLインジェクションのリスクを軽減するための手段として用いられるから。プリペアドステートメントもこの考え方を採用している。

反対語

  • ダイナミッククエリ
    ダイナミッククエリは、SQL文を実行するたびに新しく生成するものである。なぜなら、パラメータが固定されていないから。例えば、文字列の結合を使ってSQL文を作る場合。
  • ハードコードされたクエリ
    ハードコードされたクエリは、SQL文の中に固定の値を直接書き込む方法。なぜなら、値が変更されないから。例えば、特定の名前を持つユーザーの情報だけを取得するクエリ。
  • インラインクエリ
    インラインクエリは、プログラムの中で直接SQL文を記述する方法。なぜなら、パラメータの変更や再利用が考慮されていないから。例えば、特定の条件のみでのデータ取得。

会話例

  • データベースのセキュリティ会議中
    「SQLインジェクションの対策はどうしてる?」
    「プリペアドステートメントを使ってるよ。これで安全にクエリを実行できる。」
  • 新人研修の質疑応答時
    「プリペアドステートメントって何?」
    「あらかじめ用意したSQL文に後からデータを入れて実行する方法だよ。セキュリティも高められるし、コードもすっきりする。」
  • コードレビューの際
    「このSQL文、直接値を入れてるけど大丈夫?」
    「それはダメだね。プリペアドステートメントを使って修正しよう。」

注意点

プリペアドステートメントを使用する時の注意点は型の一致である。なぜならばデータの型が違うとエラーになるからだ。

例えば、文字列を数値のフィールドに入れる場合。そして、すべての変数をバインドする必要がある。だからミスを防ぐためにも注意が必要。

プリペアドステートメントとバインド変数は、間違えやすいので注意しましょう。

プリペアドステートメントは、あらかじめ用意したSQL文に後からデータを入れる方法です。

一方、バインド変数は、SQL文内での値の代わりに使用する変数です。

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